interview

高知あきんどなびメンバーに毎月インタビュー、商品・サービスから現在に至るまでの道のりやさまざまなお話を伺います。

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今回は2016年4月に起業し、着実に高知の野菜や果物の商品開発のOEMを担いつつある南国FOOD PLUSの本田真紀さんにお話を伺いました。新しく起業を考える方にはとても参考になる起業前後に学んだことや、今後進んでいく道など実体験から生まれた本音をお聞かせいただきました。

素材を丁寧に扱うことを大切にし、良い個性を伸ばせるように加工の時間帯や温度を調節しています。

取引先の方の「南国のFOODPLUSのドライフルーツは果実より濃厚で、ドライなのに弾ける果実感がある。」というお言葉にわたしたちのこだわりが凝縮されていると思います。

話し手 ●本田真紀さん /「(合)南国FOOD PLUS」代表

No.007 || 聞き手●片岡佐代

南国FOOD PLUSの加工には素材へのこだわりと心配りが生きています!

南国FOOD PLUSさんの加工品はコチラ

(合)南国FOOD PLUS 本田真紀さん

女性の細やかな視線で高知の野菜や果物を魅力的なOEMでステキに変身させていく南国FOOD PLUSの本田さんの登場です。

日々考えることをやめられないとおっしゃる本田さんの思考には加工のアイデアが満ちあふれているようです。
「走り始めたらどんどん世界が広がってくる」そんな雰囲気さえ感じられるその姿に高知を変えてくれそうな期待が広がります。

とても応援したくなる「きりりとした女性」に出会え、とても嬉しい時間をいただきました。

「高知あきんどなび」 片岡

市民に投げかける側から作る側に

──まずはじめに南国FOOD PLUSさんの起業された時期ときっかけを教えてください。

起業したのは2016年の4月1日です。 前職の南国市協議会で六次産業化の推進を委託され、「土佐MBA」のコンパクト型のような仕事を受け持っていました。
有期事業で2016年の3月解散する予定でしたが、事業を具体的にひきつぐ方もなく事業の展開もないことを知っていたので手をあげたのが直接なきっかけです。

──市民に投げかける側から生産者と運命共同体になった感じですね。(笑) 手前の準備期間はありましたか?

準備は2年間くらいかけました。 起業する気持ちがあったので、土佐FBCや商人塾で学び、仕事外で人脈つくりに商工会連合会のセミナーに参加したりしました。 「土佐FBC」や「商人塾」の地盤が具体的な行動の土台となった思っています。 特に「商人塾」で臼井先生に師事したことで「引き返せない」という覚悟ができました。 ここで「やめる」なんてとても言えませんでした。(笑)

南国FOOD PLUSのドライフルーツは濃縮された香りと味が魅力です!

──言い換えれば追い詰められた訳ですね。 でもその状況になるということは大切かもしれませんね。

そうだと思います、自分自身の覚悟にはそれが必要でした。 「商人塾」に入塾する前の一年では「やりたい」という気持ちはありましたが、本気度という点ではどうだったかなと思います。

起業の準備は人脈づくりから

──この分野に参入するにあたって、農家や商品の流通の関係者にお知り合いはいらっしゃいましたか?

はい、それはいました。 多分それがないと事業として続かないだろうと薄々わかっていたので、まず起業する前にできるだけ人脈づくりの時間をつくりました。

──農業の分野に入られたわけですが、この分野に入るにあたって農業や流通のお知り合いはいらっしゃったんですか?

元々家が農家で、梨を作っていました。だから私も会社勤めをしながら梨を作っていたんですよ。

──そういう下準備って本当に大切ですよね。
では、果物や野菜の加工のでこだわられているところや魅力を教えてください。

ドライフルーツではフレーバーを大切にしています。
取引先の方のお一人から「南国のFOODPLUSのドライフルーツは果実より濃厚で、ドライなのに弾ける果実感がある。」とお言葉をいただき、そこにわたしたちのこだわりが凝縮されていると思います。

そして素材を丁寧に扱うことを大切にしています。 同じ品種でも採れる時期とか生産者で違います。子供と同じで個性があり、その時の状態でカットの厚みを変えたり、観察しながら加工の時間帯や温度を調節しています。

──確かに薄いドライフルーツなのに生の果実よりフワッと香りが広がりますね。 それにできあがったときにそれぞれの個性が出てくるのは加工の醍醐味ですね。

大変ですけれどね。(笑)
悪いところを抑えて良いところを伸ばすと成功につながります。

素材はこだわりの契約農家からの仕入れです

起業して常に考える癖ができました

──心遣いで結果が違ってくるということですね。 それは全てに通じるのかもしれませんね。
この会社を立ち上げる前と後で何か変わりましたか?

まず良かったことは常に考える癖ができました、考えてないときがない感じです。
また使う側と使われる側の立場の違いは身をもって知りました。 スタッフに遠慮してたら前に進まないし、常に前線で戦って後ろを振り返る暇もなく、休むのは気絶するときとか・・(笑)

──大変のように思えますが、ご自分の好きなことは輝いて見え辛抱できるということでしょうか。

そうですね、ランナーズハイのような変なアドレナリンが出ていると思います。(笑)
自分の環境を人と比べて羨ましいと思うこともなくなりました。

大きな目標は地域貢献です

──好きなお仕事が続けられるためにも健康を大切になさってください。
今後の展開はどのように考えられていますか?

小さな目標では自分たちの事業の幅や成長率をデータとして出し、それをもとにどういうことに投資するというようなきちんとした計画をたてていくのが希望する展開です。

大きな目標では地域貢献できるように色々な方とコラボレーションをし、生産者さんのための加工だけではなく、デザインする方とつないで「商品としてふさわしいデザインの売れる商品」を販売者の方と一緒に「売れる流れ」を作る一端を担うことが希望する展開です。

──それは「高知あきんどなび」の趣旨にも大きく通じるものがあります、ぜひ実現させてください。

ありがとうございます、まずは小さな目標から頑張ります。(笑)

商品は「間違いないぞ、売れるぞ」まで練りこむ

──「高知あきんどなび」のメンバーや後輩に何かアドバイスできることがあればお願いします。

まだ一年しか経ってないのですが、商品はよほど練りこんでいないと、お声がけいただいた相手の期待に応えられない態勢では結局つながらない結果になります。 商談会で同じお金と時間をかけるより、まず商品のデザインにお金をかけた方が良いと思います。

──やはり「素材の製品力」と「デザインの商品力」が折り合って初めて商品として完成するんでしょうね。

そうです、途中の商品を持って行っても相手にしてもらえません。 商品の最終形態が「間違いないぞ、売れるぞ」まで練りこんで、希望小売価格でも納得できるような商品に仕上げてから商談会は臨んだ方が良いです。 もちろん価格もロット数も計算しつくして準備する必要があります。

──いきなりでは通用しないということですね。

良いアドバイスをありがとうございました。

ドライフルーツはアイス、ホットどちらの紅茶でも浮かべると爽やかな味が加わります。

(合)南国FOOD PLUS

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